波照間島の名前は沖縄の言葉で「果てのうるま(サンゴ)」を当て字にしたという由来が伝わっていますが、現地では沖縄の南西諸島である八重山列島に組み込まれているためか八重山の方言で、我等の島を意味するベスマと呼ばれています。
波照間島の主な産業はさとうきびと製糖、泡波を製造しています。泡波とは澄んだ地下水から造られる度数30度の泡盛でその昔粟で作られた酒だから泡波という名前がつきました。そしてこのお酒は元々波照間島で暮らす人々に振舞うために作られたものでその製造亮は少なく、希少価値の高い泡盛とも呼ばれています。
波照間島は日常的に民間人が訪れる日本最南端の有人島であるため、その話題に欠くことはありません。島内には「日本最南端の碑」「日本最南端平和の碑」が建てられており、日本最南端の建物には波照間郵便局が挙げられます。入手した絵葉書で手紙を書き、日本最南端の消印を貰って友人や家族、または自分に出すことによって来島の記念品にするなど、ある意味で波照間島の観光スポットを担っているといえるでしょう。
そしてこの島は赤道に最も近いため、南十字星が好条件で日本で観測することが出来る唯一の場所です。紺碧の空に深いビロードのような静かな海、その海面すれすれに照らされる星々と一際輝く南十字星。そんなロマンチックな光景をより良く見られるためのタワーや望遠鏡、プラネタリウムがあり、その魅力は尽きることはありません。